ぱるるの教育批評

教育、受験、学校その他あれこれ

素人監督、サッカーやテニスのにわかコーチの類。中学生の授業妨害の責任。

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某役所の知人の言によると、少年少女の野球の監督、テニスやサッカーのコーチなどの、希望者が多いそうである。年金暮らしの暇人がするだけではない。その多くは、中年壮年の働き盛りで、本業の仕事だけでは、満足できないと見える。

テニスは、習得が困難なスポーツである。中学高校からやり始めた何十年の経験者ならともかくも、大人になってからやってみようかでは、なかなか上手にならない。ウエアとラケットは買い揃えても、コートで打ち合うまでになるのは並大抵のことではない。
そこで、同好の連中が集まって、テニスサークルというか、テニススクールの真似事をする。なかなかに良い風景だが、ここに登場するのが、にわかコーチで、ともかく他人に教えたがる。教えることが嬉しくてたまらない。
自分の技量を上げるために他人と打ち合ったりするのなら、わからないでもないが、ずぶの素人や初心者のために、時間と労力を潰すなんて、酔狂である。

といいたいところだが、そうでもない。どうやら、私たちは他人の師になりたがる性質を持っている。

とすれば、学校の教員なんて、趣味か道楽か自己実現なのかはともかく、一日中、子供たちから先生と呼ばれて、さぞかし満足至極である。

であるはずなのに、教員の顔面に、悩み苦しみがにじみ出ているのは、なぜだろう。
それは特に、中学校の教員に多い気がする。

理由を問えば、仕事がきついのだそうだ。授業が苦しいのだそうだ。

 

公立中学の授業がひどい。
授業になってない。

いわゆる授業妨害が多すぎる。
授業妨害とは何か。
授業中、教員の授業の進行を大きく阻害する子供の行動を言う。

第1に、私語である。

第2は、立ち歩きである。
ここまでは説明不要だろう。

第3は、直接的な妨害。
紙つぶてを投げる。教卓を倒す。周りの生徒の学習の邪魔をする。隣の子のノートを奪う。筆箱をわざと落とす。椅子や机を窓から落とす。壁を蹴破る、等々。

第4は、授業中に食ったり飲んだりする。ガム、チョコ、飴。コンビニ弁当。

第5は、寝る。

第6は、教員への反抗的態度。上記1から5までの行動に対して、教員が注意すると、俄然、目が輝いて、張り切って、怒鳴りだす。場合によっては乱闘になる。教員が怪我をする。最悪の場合、殺される。 

と、色々と大変だが、授業妨害の代表は、「私語」である。
実はこれが、授業妨害の8割を占める。

賢明な諸氏は思い出すだろう。
ご立派な小学校の教員達が、常日頃、子供の耳にたこができるほど吹き込んだ、名文句。
「発表しなさい。手を挙げなさい。」と、オウム替えしに絶叫していたのを。
その挙げ句が、中学生になっての私語である。

手なんか挙げる必要は全然ない。
子供は、言うべき何事も持ち合わせていないのに、無理矢理、発言が大事だの、何故手を挙げないのかだの、責め立てられた。

子どもの挙手の数が多ければ良い授業。子どもの発言(のようなもの)が多ければ活発な授業だと、無邪気に信じた小学校教員や中学教員が、愚かなのである。
ほとんどの授業では、一言もしゃべらなくたっていい。手なんか無理に挙げるな。西部劇のヒーローではあるまいに、すぐにフリーズさせるんじゃない。

その代わり、頭を働かせて、学習せよ。きちんと学習していれば、言うべき時には、滔々と話すことができる。
心配するな。黙って学べ。

黙って学ぶ癖がついていない。中学生になって、体ばかりが大きくなった。親も教員も全然怖くない。それどころか、奴隷である。思いっきりいたぶってやれとばかりに、授業妨害の意欲が全開する。

もちろん、中学教員も、肝心の授業がお粗末なのである。
しかも、教員にプライドがない。目をヒラメのようにぱちくりさせて、あっちへおたおた、こっちへへらへら、見てはいられない。

中学教員のあれこれは、また。