ぱるるの教育批評

教育、受験、学校その他あれこれ

学校は危険がいっぱい。精神障害を疑うほどの荒れた子供を、許してはならない。

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子供が荒れるのは、すべて理由があるが、その荒れがあまりにひどい時は、精神障害の可能性がある。
しかし、親は学校の指摘を、信じないし信じたくないから、然るべき機関の診断を受けさせない。

学校は、教室で「軽い傷害事件」があるくらいでは、驚くべきことに、加害者の子供を叱責し、被害者の子供の親に連絡するくらいのことしかしない。
学校には、管理責任がある。児童生徒学生が学校にいる間は、平穏無事に時間を過ごさせることが、建前である。
子供同士のトラブルが、精神的なもの(これは目に見えないので言い逃れが可能)にとどまらなくて、身体的なダメージを大きく受けた場合(傷が外見上明白、病院の記録に残る)は、責任問題となる。
そこで、子供同士のトラブルは内々で解決して、親を巻き込みたくない。親に連絡する場合は、連絡していた方が、あとあと安全そうな場合である。または、加害者児童に対しての指導が学校教員だけでは効き目がない場合、親から「叱ってもらえれば」、少しは効果があるかもしれない、と考えるためである。

子供の荒れは、本当に怖いものである。中学となり、高校となり、年齢が加わるにつれ、暴力的色彩がどんどん強くなる。
小学低学年の子供でも、いわゆる「切れた」状態になると、鉛筆を半分に折って逆手に持ち、周りの子供の顔を突き刺すようなこともある。
これはテレビドラマなどの喧嘩のシーンで、ビール瓶を割って凶器にすることからのヒントなのだろう。
こういう子供は、家庭が荒れていることも事実であろうが、それ以上に、本人の器質的な異常を推測せざるを得ない。

「きれた」は、便利な言葉で、その行為者自身よりもその相手側に切れた状態を作った責任があるかのようなニュアンスがある。判断能力が一時的に飛んだのだから許してね、というわけである。面白いのは、加害者の子供自身が「キレたのだから、仕方がないだろ」なんて言う。
やはり病院の出番である。

問題を起こしてばかりの子供は、悪人なのだろうか。
子供は、ひとり一人は素直でよい子である、などと言う。
それはそうだろう。小中高校生に、極悪人はいるかもしれないが、いるにしても稀であるし、子供の犯罪なんて、今のところ、たかが知れている。身体に爆弾を巻きつけてゲームセンターやコンビニで自爆して、何十人も殺した例は日本では、皆無である。

子供の「問題的行動」は、学校という集団学習環境で、著しく学習の妨害をする場合に限る。
授業に無関心であろうと、寝ていようと、構わない。他の子供の学習を邪魔をしないのであれば、見過ごすこともできる。しかし、他の子供の学習妨害をすれば、大問題である。邪魔の仕方は、有形力の行使が多い。他の子供の怪我に直結する。
この程度の「悪人」は、全国津々浦々の学校には、ありあまるほどいる。

「義務教育は、原則として退学・放校がないからなのか、または玉石混交の悪い面が出たのか、それはわからぬが、このようなガキどもには、鉄槌を食らわす必要がある」と話す威勢のいい人は、現場を知らないだけで、実際は、このような子供が、学校では、逆に大切にされている。

学校は不思議な施設で、白黒を、はっきりさせない。問題行動ばかりの子供を、崇め奉る。「悪ガキ」を排斥しない。むしろ、おとなしくまじめな「よい子」を、排斥する傾向がある。
以上のことは、現場教員なら、思い当たるだろう。なかなかにハリポタな世界ではある。
感情の魔法とでもいうべき、不思議な傾向である。

一時期、手のかかった子供ほど可愛い、と寝言が流行ったが、さすがに今はない。
数人の「問題の子供」に、時間を取られてしまうと、他の大部分の子供に迷惑がかかる。であるのに、その張本人を可愛いなんて、そんな馬鹿なことがあるものか。
十代の悪人を、教員は、決して許してはならない。

 

 

 

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NHK受信料 最高裁判決は、NHKの終わりの始まりなのか。放送法の全面改定。

 

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NHK職員は、仕事内容に不釣り合いな高額給料を得ている。職員の採用条件や基準が曖昧で、人種年齢構成や給与体系を明らかにしていない。他ではありえない特別待遇である。

一昔前までは、クーデターを起こした軍部は、まず放送局を占拠した。そこから、国民に向かって、今度の指導者は俺様だ、言うことを聞け、と恫喝した。
放送局は、かくも、効果的な洗脳手段の施設であった。今でもそうなのだろうか。

教員には、NHKを不快に思う人が少ない。潜在的NHKファンが多いのである。理由は簡単で、NHKの学校放送があるからで、実験の手抜きや、自習の友として、NHK「教育テレビ」なるものを、教室で利用する機会が多かったからである。

しかしながら、あの程度の番組は、NHKでなくとも、どの局でも制作可能である。高校の放送部でも作るだろう。
だのに、NHKは、再放送を繰り返して、幼児から大人まで、恩着せがましく宣伝した。

NHKは最大の利権集団の一つである。放送法の不備を逆手にとって、国民から視聴料を搾取して、恬として恥じるところがない。恐るべき者どもである。

私はテレビが大嫌いで、テレビ受信機器どころか、ラジオすら持たない。
音楽は好きなので、CDを聞くために、オーディオ機器は自慢のものがある。映画は、ネット配信で見る。情報入手は、図書館とインターネットである。これで何ら不満を感じないどころか、すでに明らかに情報過多である。
パソコンのおかげで、読書の時間が激減して困っている。


さて、過日、NHK関連の最高裁の判決があったので、判決文を読んだ(受信契約締結承諾等請求事件 平成29年12月6日大法廷判決)。
一読して、これはNHKの終わりを示すものだと思った。
法的安定性と社会への影響を考えると、違憲判断を出すわけがない。

しかし、NHKが特殊な地位を利用して暴利を貪り続けることが、いずれできなくなるように、裏の裏まで考えた判決文となっている。
わかりやすく言えば、なんだか法論理に無理のある筋の良くない判決である。矛盾がここかしこに噴出している。これは、放送法の大改定への一歩となるだろう。それを想定した判決文となっている。
詳しく知りたい向きは、下に全文を載せたので、読んでほしい。

法律文章としては、わかりやすく面白いから、高校現代文、および、法学部1年生の教材にぴったりであろう。

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判決文
平成26年(オ)第1130号,平成26年(受)第1440号,第1441号
受信契約締結承諾等請求事件
平成29年12月6日大法廷判決

主文

本件各上告を棄却する。
各上告費用は各上告人の負担とする。

理由

第1 事案の概要



本件は,平成26年(オ)第1130号・同年(受)第1440号被上告人兼同年(受)第1441号上告人(以下「原告」という。)が,原告の放送を受信することのできる受信設備(以下,単に「受信設備」ということがある。)を設置していながら原告との間でその放送の受信についての契約(以下「受信契約」という。)を締結していない平成26年(オ)第1130号・同年(受)第1440号上告人兼同年(受)第1441号被上告人(以下「被告」という。)に対し,受信料の支払等を求める事案である。



原審の適法に確定した事実関係の概要等(公知の事実を含む。)は,次のとおりである。

(1)放送法に基づく原告に係る制度の概要等

ア 原告は,放送法により設立された法人であり(同法16条),「公共の福祉のために,あまねく日本全国において受信できるように豊かで,かつ,良い放送番組による国内基幹放送(中略)を行うとともに,放送及びその受信の進歩発達に必要な業務を行い,あわせて国際放送及び協会国際衛星放送を行うこと」(同法15条)を目的としている。

イ 放送法施行前(以下「旧法下」という。)においては,我が国では,大正15年に社団法人日本放送協会が設立された後は,同協会のみが放送を行っていたところ,放送の受信設備(聴取無線電話)は,政府の監理統制する無線電話の一種として,無線電信法2条により,その設置に主務大臣の許可を要することとされていた。そして,放送用私設無線電話規則13条により,放送の受信設備の設置の許可を受けるためには,許可願書と共に放送施設者(社団法人日本放送協会)に対する聴取契約書を差し出さなければならないものとされていた。また,無線電信法には,許可なく無線電話等を設置した者に対する罰則規定も設けられていた。このような制度の下で,放送の受信設備を設置した者は,聴取契約に基づいて社団法人日本放送協会に聴取料を支払い,同協会は,聴取料を基本的な財源として放送事業を
行っていた。
上記の無線電話の設置の許可基準は法定されておらず,また,放送事業は,政府の監督下に置かれ,番組内容についても,検閲等の取締りが行われていた。

ウ 昭和25年に,電波法,放送法及び電波監理委員会設置法が制定・施行されるとともに,無線電信法が廃止され,放送の受信設備の設置に許可を要しないこととなった。そして,放送法は,我が国における放送事業につき,「公共の福祉のために,あまねく日本全国において受信できるように放送を行うことを目的とする」(制定当時の放送法7条)公共放送事業者によるものと,それ以外の一般放送事業者(同法第3章。以下「民間放送事業者」という。)によるものとの二本立て体制を採ることとし,前者を,社団法人日本放送協会の財産をそのまま引き継いで同法により設立される特殊法人である原告に担わせることとして,原告の業務,運営体制等に関する規定(同法第2章)を設けた。なお,原告の目的,業務,運営体制等に関する規定については,その後数次の改正がされ,現在は,後記カのとおりとなっているが,公共の福祉のために放送を行うことが原告の基本的な目的とされ,その目的を達成するための業務内容が法定されていること,原告の最高意思決定機関として経営委員会が設けられ,その委員の任命方法,資格要件等につき後記カのような定めがあること,原告を代表しその業務を総理する会長は経営委員会により任命され,原告の重要業務の執行について審議する理事会等が設けられていること,
原告の収支予算等,業務報告書及び財産目録等は内閣を経て国会に提出等されるものとなっていることなど,基本的なものは,制定当時から定められていた。
放送法制定の際の国会審議においては,このような二本立て体制を採ることにつき,政府委員から,「わが国の放送事業の事業形態を,全国津々浦々に至るまであまねく放送を聴取できるように放送設備を施設しまして,全国民の要望を満たすような放送番組を放送する任務を持ちます国民的な公共的な放送企業体と,個人の創意とくふうとにより自由闊達に放送文化を建設高揚する自由な事業としての文化放送企業体,いわゆる一般放送局または民間放送局というものでありますが,それとの二本建としまして,おのおのその長所を発揮するとともに,互いに他を啓蒙し,おのおのその欠点を補い,放送により国民が十分福祉を享受できるようにはかっているのでございます。」(昭和25年1月24日第7回国会衆議院電気通信委員会議録第1号20頁)などとする説明がされている。

エ 原告の事業運営の財源に関し,放送法は,原告の放送を受信することのできる受信設備を設置した者(以下「受信設備設置者」という。)が支払う受信料によって賄うこととして,「協会の標準放送(中略)を受信することのできる受信設備を設置した者は,協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」(制定当時の放送法32条1項本文)と規定し,原告が営利を目的として業務を行うこと及び他人の営業に関する広告の放送をすることを禁止した(同法9条3項,46条1項)。現行の放送法64条1項本文は,上記の制定当時の放送法32条1項本文の規定を引き継いだものである(以下,制定当時の放送法32条1項と現行の放送法64条1項とを区別せず「放送法64条1項」ということがある。)。放送法に,受信設備設置者は原告と受信契約を締結しなければならない旨の規定
を設けることについて,同法制定の際の国会審議においては,政府委員から,「受信機の許可ということをはずしたのであります。そうなって参りますと,一方において無料の放送ができて来るということになると,日本放送協会がここに何らか法律的な根拠がなければ,その聴取料の徴収を継続して行くということが,おそらく不可能になるだろうということは予想されるのでありまして,ここに先ほどお話いたしましたように,強制的に国民と日本放送協会の間に,聴取契約を結ばなければならないという条項が必要になって来る。」(昭和25年2月2日第7回国会衆議院電気通信委員会議録第4号6頁)などとする説明がされている。

オ 放送法は,昭和25年5月2日に公布され,一部の附則を除き同年6月1日から施行された。昭和26年9月には,民間放送事業者による放送(以下「民間放送」という。)が開始され,民間放送は広告収入等を財源として行われ,受信設備設置者は,民間放送事業者に対する金銭的な負担なく,民間放送を受信することができることとなった。

カ 原告の目的,業務,運営体制等に関する規定は,放送法制定後数次にわたり改正がされ,現在の原告の目的,業務,運営体制等の概要は,次のとおりである。

(ア) 前記アのとおり,原告は,あまねく日本全国において受信できるように国内基幹放送を行うことをその目的の一つとしており(放送法15条),総務大臣の認可を受けなければ,その基幹放送局若しくはその放送の業務を廃止し,又はその放送を12時間以上休止することができない(同法86条1項)。また,原告は,災害対策基本法における指定公共機関として,国等による防災計画の作成及び実施が円滑に行われるように協力する責務を有する(同法2条5号,6条,昭和37年総理府告示第26号)。
原告は,豊かで,かつ,良い放送番組による国内基幹放送を行うこともその目的としており(放送法15条),公衆の要望を満たすとともに文化水準の向上に寄与するように最大の努力を払うこと(同法81条1項1号),全国向けの放送番組のほか地方向けの放送番組を有するようにすること(同項2号),我が国の過去の優れた文化の保存並びに新たな文化の育成及び普及に役立つようにすること(同項3号)が求められている。そして,原告は,公衆の要望を知るために世論調査を行うことを義務付けられている(同条2項)。
原告の目的には,放送及びその受信の進歩発達に必要な業務を行うことも含まれ(放送法15条),原告は,放送及びその受信の進歩発達に必要な調査研究を行うことをその業務としている(同法20条1項3号)。さらに,原告の目的には,国際放送等を行うことも含まれており(放送法15条),原告は,邦人向け国際放送及び外国人向け国際放送を行うことなどもその業務としている(同法20条1項4号,5号)。

(イ) 原告の運営体制については,経営に関する基本方針等の重要な意思決定等を行う機関である経営委員会が設けられ(放送法第3章第3節),その委員は,公共の福祉に関し公正な判断をすることができ,広い経験と知識を有する者のうちから,両議院の同意を得て,内閣総理大臣が任命することとし,その選任については,教育,文化,科学,産業その他の各分野及び全国各地方が公平に代表されることを考慮しなければならないものとされ,政治的中立性及び特定の利害からの独立性を確保するための欠格事由が定められている(同法31条)。原告を代表し,経営委員会の定めるところに従いその業務を総理する会長は,経営委員会がこれを任命するものとし,経営委員会の同意を得て会長が任命する副会長及び理事が置かれ(放送法51条,52条),これらの者によって理事会が構成され,理事会は,定款の定めるところにより,原告の重要業務の執行について審議する(同法50条)。また,役員の職務の執行を監査する監査委員会が設けられ(同法第3章第4節),監査委員は,経営委員会の委員の中から経営委員会により任命されることとなっている(同法42条)。

(ウ) 原告の財務及び会計については,原告は,毎事業年度の収支予算,事業計画及び資金計画,業務報告書並びに財産目録,貸借対照表及び損益計算書等の財務諸表を作成し,総務大臣に提出しなければならないものとされ,これらは,内閣を経て国会に提出等されることとなっている(放送法70条1項,2項,72条1項,2項,74条1項から3項まで)。

(エ) 原告の事業運営の基本的な財源は,前記エのとおり,受信設備設置者が受信契約に基づき支払う受信料(放送法64条)であり,原告は,営利を目的として業務を行うこと及び他人の営業に関する広告の放送をすることを禁止されている(同法20条4項,83条1項)。受信料の月額は,国会が,原告の毎事業年度の収支予算を承認することによって定めるものとされている(放送法70条4項)。
原告は,受信契約の条項については,あらかじめ総務大臣の認可を受けなければならないものとされ(放送法64条3項),総務大臣は,受信契約条項の認可について電波監理審議会に諮問しなければならないものとされている(同法177条1項2号)。そして,放送法施行規則23条は,受信契約の条項には,少なくとも,受信契約の締結方法(1号),受信契約の単位(2号),受信料の徴収方法(3号),受信契約者の表示に関すること(4号),受信契約の解約及び受信契約者の名義又は住所変更の手続(5号),受信料の免除に関すること(6号),受信契約の締結を怠った場合及び受信料の支払を延滞した場合における受信料の追徴方法(7号),原告の免責事項及び責任事項(8号),契約条項の周知方法(9号)を定めるものと規定している。

キ 原告は,「日本放送協会放送受信規約」(以下「放送受信規約」という。)を策定し(放送法29条1項1号ヌにより,受信契約の条項は,経営委員会の議決事項とされている。),同法64条3項に従いあらかじめ総務大臣の認可を受けて,これを受信契約の条項として用いている。
放送受信規約には,次の内容の条項が含まれている(放送受信規約は,受信契約の種別,受信料額及びその支払方法の変更等による改定が重ねられており,本件に関わる時期において改定されているものについては,時期を区別して記載する。)。

(ア) 受信契約の種別(第1条)

①平成17年4月1日から平成19年9月30日まで

受信設備のうち,衛星系によるテレビジョン放送を受信することのできるカラーテレビジョン受信設備を設置した者は,衛星カラー契約(衛星系及び地上系による テレビジョン放送のカラー受信を含む受信契約)を締結しなければならない。

②平成19年10月1日以降

受信設備のうち,衛星系によるテレビジョン放送を受信することのできるテレビジョン受信設備を設置した者は,衛星契約(衛星系及び地上系によるテレビジョン放送の受信についての受信契約)を締結しなければならない。

(イ) 受信料支払の義務(第5条)
受信契約者は,受信設備の設置の月から,1の受信契約につき,次の額の受信料(消費税及び地方消費税を含む。)を支払わなければならない。

①平成17年4月1日から平成19年9月30日まで

衛星カラー契約については,訪問集金(口座振替等以外の方法による支払)では月額2340円。

②平成19年10月1日から平成20年9月30日まで

衛星契約については,訪問集金では月額2340円。

③平成20年10月1日から平成24年9月30日まで

衛星契約については,月額2290円。

④平成24年10月1日以降

衛星契約については,継続振込その他の方法による支払(口座振替又はクレジットカード等継続払を除く。)では月額2220円。

(ウ) 受信料の支払方法(第6条)

受信料の支払は,次の各期に,当該期分を一括して行わなければならない。
第1期 4月及び5月
第2期 6月及び7月
第3期 8月及び9月
第4期 10月及び11月
第5期 12月及び1月
第6期 2月及び3月

ク 放送法施行後60年以上にわたり,原告は,同法に基づき業務を行ってきたが,近時に至るまで,受信契約の締結に応じない者に対して本件訴訟におけるような強制的な手段に及ぶことはなく,受信設備設置者との間で任意に締結された受信契約に基づいて受信料を収受してきた。原告が推計し公表するところによれば,受信契約の契約率は,平成28年度末において約8割である。

(2) 被告による受信設備の設置等
被告は,平成18年3月22日以降,その住居に,原告の衛星系によるテレビジョン放送を受信することのできるカラーテレビジョン受信設備を設置している。
原告は,平成23年9月21日到達の書面により,被告に対し,受信契約の申込みをしたが,被告は,上記申込みに対して承諾をしていない。



原告の請求は,被告に対し,①主位的請求として,放送法64条1項により,原告による受信契約の申込みが被告に到達した時点で受信契約が成立したと主張して,受信設備設置の月の翌月である平成18年4月分から平成26年1月分までの受信料合計21万5640円の支払を求め,②予備的請求1として,被告は同項に基づき受信契約の締結義務を負うのにその履行を遅滞していると主張して,債務不履行に基づく損害賠償として上記同額の支払を求め,③予備的請求2として,被告は同項に基づき原告からの受信契約の申込みを承諾する義務があると主張して,当該承諾の意思表示をするよう求めるとともに,これにより成立する受信契約に基づく受信料として上記同額の支払を求め,④予備的請求3として,被告は受信契約を締結しないことにより,法律上の原因なく原告の損失により受信料相当額を利得していると主張して,不当利得返還請求として上記同額の支払を求めるものである。

これに対し,被告は,放送法64条1項は,訓示規定であって,受信設備設置者に原告との受信契約の締結を強制する規定ではないと主張し,仮に同項が受信設備設置者に原告との受信契約の締結を強制する規定であるとすれば,受信設備設置者の契約の自由,知る権利,財産権等を侵害し,憲法13条,21条,29条等に違反すると主張するほか,受信契約により発生する受信料債権の範囲を争うとともに,その一部につき時効消滅を主張して争っている。

第2 平成26年(オ)第1130号・同年(受)第1440号上告代理人高池勝彦ほかの上告理由及び上告受理申立て理由第2の4並びに平成26年(受)第1441号上告代理人永野剛志ほかの上告受理申立て理由について

1 放送法64条1項の意義

(1)ア 放送は,憲法21条が規定する表現の自由の保障の下で,国民の知る権利を実質的に充足し,健全な民主主義の発達に寄与するものとして,国民に広く普及されるべきものである。放送法が,「放送が国民に最大限に普及されて,その効用をもたらすことを保障すること」,「放送の不偏不党,真実及び自律を保障することによって,放送による表現の自由を確保すること」及び「放送に携わる者の職責を明らかにすることによって,放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること」という原則に従って,放送を公共の福祉に適合するように規律し,その健全な発達を図ることを目的として(1条)制定されたのは,上記のような放送の意義を反映したものにほかならない。
上記の目的を実現するため,放送法は,前記のとおり,旧法下において社団法人日本放送協会のみが行っていた放送事業について,公共放送事業者と民間放送事業者とが,各々その長所を発揮するとともに,互いに他を啓もうし,各々その欠点を補い,放送により国民が十分福祉を享受することができるように図るべく,二本立て体制を採ることとしたものである。そして,同法は,二本立て体制の一方を担う公共放送事業者として原告を設立することとし,その目的,業務,運営体制等を前記のように定め,原告を,民主的かつ多元的な基盤に基づきつつ自律的に運営される事業体として性格付け,これに公共の福祉のための放送を行わせることとしたものである。
放送法が,前記のとおり,原告につき,営利を目的として業務を行うこと及び他人の営業に関する広告の放送をすることを禁止し(20条4項,83条1項),事業運営の財源を受信設備設置者から支払われる受信料によって賄うこととしているのは,原告が公共的性格を有することをその財源の面から特徴付けるものである。
すなわち,上記の財源についての仕組みは,特定の個人,団体又は国家機関等から財政面での支配や影響が原告に及ぶことのないようにし,現実に原告の放送を受信するか否かを問わず,受信設備を設置することにより原告の放送を受信することのできる環境にある者に広く公平に負担を求めることによって,原告が上記の者ら全体により支えられる事業体であるべきことを示すものにほかならない。
原告の存立の意義及び原告の事業運営の財源を受信料によって賄うこととしている趣旨が,前記のとおり,国民の知る権利を実質的に充足し健全な民主主義の発達に寄与することを究極的な目的とし,そのために必要かつ合理的な仕組みを形作ろうとするものであることに加え,前記のとおり,放送法の制定・施行に際しては,旧法下において実質的に聴取契約の締結を強制するものであった受信設備設置の許可制度が廃止されるものとされていたことをも踏まえると,放送法64条1項は,原告の財政的基盤を確保するための法的に実効性のある手段として設けられたものと解されるのであり,法的強制力を持たない規定として定められたとみるのは困難である。

イ そして,放送法64条1項が,受信設備設置者は原告と「その放送の受信についての契約をしなければならない」と規定していることからすると,放送法は,受信料の支払義務を,受信設備を設置することのみによって発生させたり,原告から受信設備設置者への一方的な申込みによって発生させたりするのではなく,受信契約の締結,すなわち原告と受信設備設置者との間の合意によって発生させることとしたものであることは明らかといえる。これは,旧法下において放送の受信設備を設置した者が社団法人日本放送協会との間で聴取契約を締結して聴取料を支払っていたこととの連続性を企図したものとうかがわれるところ,前記のとおり,旧法下において実質的に聴取契約の締結を強制するものであった受信設備設置の許可制度が廃止されることから,受信設備設置者に対し,原告との受信契約の締結を強制するための規定として放送法64条1項が設けられたものと解される。同法自体に受信契約の締結の強制を実現する具体的な手続は規定されていないが,民法上,法律行為を目的とする債務については裁判をもって債務者の意思表示に代えることができる旨が規定されており(同法414条2項ただし書),放送法制定当時の民事訴訟法上,債務者に意思表示をすべきことを命ずる判決の確定をもって当該意思表示をしたものとみなす旨が規定されていたのであるから(同法736条。民事執行法174条1項本文と同旨),放送法64条1項の受信契約の締結の強制は,上記民法及び民事訴訟法の各規定により実現されるものとして規定されたと解するのが相当である。
この点に関し,原告は,受信設備を設置しながら受信契約の締結に応じない者に対して原告が承諾の意思表示を命ずる判決を得なければ受信料を徴収することができないとすることは,迂遠な手続を強いるものであるとして,原告から受信設備設置者への受信契約の申込みが到達した時点で,あるいは遅くとも申込みの到達時から相当期間が経過した時点で,受信契約が成立する旨を主張する(主位的請求に係る主張)。
しかし,放送法による二本立て体制の下での公共放送を担う原告の財政的基盤を安定的に確保するためには,基本的には,原告が,受信設備設置者に対し,同法に定められた原告の目的,業務内容等を説明するなどして,受信契約の締結に理解が得られるように努め,これに応じて受信契約を締結する受信設備設置者に支えられて運営されていくことが望ましい。そして,現に,前記のとおり,同法施行後長期間にわたり,原告は,受信設備設置者から受信契約締結の承諾を得て受信料を収受してきたところ,それらの受信契約が双方の意思表示の合致により成立したものであることは明らかである。同法は,任意に受信契約を締結しない者について契約を成立させる方法につき特別な規定を設けていないのであるから,任意に受信契約を締結しない者との間においても,受信契約の成立には双方の意思表示の合致が必要というべきである。

ウ ところで,受信契約の締結を強制するに当たり,放送法には,その契約の内容が定められておらず,一方当事者たる原告が策定する放送受信規約によって定められることとなっている点は,問題となり得る。
しかし,受信契約の最も重要な要素である受信料額については,国会が原告の毎事業年度の収支予算を承認することによって定めるものとされ(放送法70条4項),また,受信契約の条項はあらかじめ総務大臣(同法制定当時においては電波監理委員会)の認可を受けなければならないものとされ(同法64条3項。同法制定当時においては32条3項),総務大臣は,その認可について電波監理審議会に諮問しなければならないものとされているのであって(同法177条1項2号),同法は,このようにして定まる受信契約の内容が,同法に定められた原告の目的にかなうものであることを予定していることは明らかである。同法には,受信契約の
条項についての総務大臣の認可の基準を定めた規定がないとはいえ,前記のとおり,放送法施行規則23条が,受信契約の条項には,少なくとも,受信契約の締結方法,受信契約の単位,受信料の徴収方法等の事項を定めるものと規定しており,原告の策定した放送受信規約に,これらの事項に関する条項が明確に定められ,その内容が前記の受信契約の締結強制の趣旨に照らして適正なものであり,受信設備設置者間の公平が図られていることが求められる仕組みとなっている。また,上記以外の事項に関する条項は,適正・公平な受信料徴収のために必要なものに限られると解される。
本訴請求に関する放送受信規約の各条項(前記第1の2(1)キ)は,放送法に定められた原告の目的にかなう適正・公平な受信料徴収のために必要な範囲内のものといえる。

(2) 以上によると,放送法64条1項は,受信設備設置者に対し受信契約の締結を強制する旨を定めた規定であり,原告からの受信契約の申込みに対して受信設備設置者が承諾をしない場合には,原告がその者に対して承諾の意思表示を命ずる判決を求め,その判決の確定によって受信契約が成立すると解するのが相当である。

(3) 原告は,受信設備設置者が放送法64条1項に基づく受信契約の締結義務を受信設備設置後速やかに履行しないことは履行遅滞に当たるから,原告は受信設備設置者に対し受信料相当額の損害賠償を求めることができる旨を主張するが(予備的請求1に係る主張),後記のとおり,原告が策定し受信契約の内容としている放送受信規約によって受信契約の成立により受信設備の設置の月からの受信料債権が発生すると認められるのであるから,受信設備設置者が受信契約の締結を遅滞することにより原告に受信料相当額の損害が発生するとはいえない。また,放送法が受信契約の締結によって受信料の支払義務を発生させることとした以上,原告が受信設備設置者との間で受信契約を締結することを要しないで受信料を徴収することができるのに等しい結果となることを認めることは相当でない。


2 放送法64条1項の憲法適合性について

(1) 被告の論旨は,受信設備設置者に受信契約の締結を強制する放送法64条1項は,契約の自由,知る権利及び財産権等を侵害し,憲法13条,21条,29条に違反する旨をいう。その趣旨は,①受信設備を設置することが必ずしも原告の放送を受信することにはならないにもかかわらず,受信設備設置者が原告に対し必ず受信料を支払わなければならないとするのは不当であり,また,金銭的な負担なく受信することのできる民間放送を視聴する自由に対する制約にもなっている旨及び②受信料の支払義務を生じさせる受信契約の締結を強制し,かつ,その契約の内容は法定されておらず,原告が策定する放送受信規約によって定まる点で,契約自由の原則に反する旨をいうものと解される。
上記①は,放送法が,原告を存立させてその財政的基盤を受信設備設置者に負担させる受信料により確保するものとしていることが憲法上許容されるかという問題であり,上記②は,上記①が許容されるとした場合に,受信料を負担させるに当たって受信契約の締結強制という方法を採ることが憲法上許容されるかという問題であるといえる。

(2) 電波を用いて行われる放送は,電波が有限であって国際的に割り当てられた範囲内で公平かつ能率的にその利用を確保する必要などから,放送局も無線局の一つとしてその開設につき免許制とするなど(電波法4条参照),元来,国による一定の規律を要するものとされてきたといえる。前記のとおり,旧法下においては,我が国では,放送は,無線電信法中の無線電話の一種として規律されていたにすぎず,また,放送事業及び放送の受信は,行政権の広範な自由裁量によって監理統制されるものであったため,日本国憲法下において,このような状態を改めるべきこととなったが,具体的にいかなる制度を構築するのが適切であるかについては,憲法上一義的に定まるものではなく,憲法21条の趣旨を具体化する前記の放送法の目的を実現するのにふさわしい制度を,国会において検討して定めることとなり,そこには,その意味での立法裁量が認められてしかるべきであるといえる。
そして,公共放送事業者と民間放送事業者との二本立て体制の下において,前者を担うものとして原告を存立させ,これを民主的かつ多元的な基盤に基づきつつ自律的に運営される事業体たらしめるためその財政的基盤を受信設備設置者に受信料を負担させることにより確保するものとした仕組みは,前記のとおり,憲法21条の保障する表現の自由の下で国民の知る権利を実質的に充足すべく採用され,その目的にかなう合理的なものであると解されるのであり,かつ,放送をめぐる環境の変化が生じつつあるとしても,なおその合理性が今日までに失われたとする事情も見いだせないのであるから,これが憲法上許容される立法裁量の範囲内にあることは,明らかというべきである。このような制度の枠を離れて被告が受信設備を用いて放送を視聴する自由が憲法上保障されていると解することはできない。

(3) 放送法は,受信設備設置者に受信料を負担させる具体的な方法として,前記のとおり,受信料の支払義務は受信契約により発生するものとし,任意に受信契約を締結しない受信設備設置者については,最終的には,承諾の意思表示を命ずる判決の確定によって強制的に受信契約を成立させるものとしている。
受信料の支払義務を受信契約により発生させることとするのは,前記のとおり,原告が,基本的には,受信設備設置者の理解を得て,その負担により支えられて存立することが期待される事業体であることに沿うものであり,現に,放送法施行後長期間にわたり,原告が,任意に締結された受信契約に基づいて受信料を収受することによって存立し,同法の目的の達成のための業務を遂行してきたことからも,相当な方法であるといえる。
任意に受信契約を締結しない者に対してその締結を強制するに当たり,放送法には,締結を強制する契約の内容が定められておらず,一方当事者たる原告が策定する放送受信規約によってその内容が定められることとなっている点については,前記のとおり,同法が予定している受信契約の内容は,同法に定められた原告の目的にかなうものとして,受信契約の締結強制の趣旨に照らして適正なもので受信設備設置者間の公平が図られていることを要するものであり,放送法64条1項は,受信設備設置者に対し,上記のような内容の受信契約の締結を強制するにとどまると解されるから,前記の同法の目的を達成するのに必要かつ合理的な範囲内のものとして,憲法上許容されるというべきである。

(4) 以上によると,放送法64条1項は,同法に定められた原告の目的にかなう適正・公平な受信料徴収のために必要な内容の受信契約の締結を強制する旨を定めたものとして,憲法13条,21条,29条に違反するものではないというべきである。
その余の上告理由は,違憲をいうが,その前提を欠くものであって,民訴法312条1項及び2項に規定する事由のいずれにも該当しない。



以上によれば,所論の点に関する原審の判断は是認することができる。論旨はいずれも採用することができない。


第3 平成26年(受)第1440号上告代理人高池勝彦ほかの上告受理申立て理由第2の2について



論旨は,被告に対して受信契約の承諾の意思表示を命ずる判決が確定することにより受信契約が成立した場合に発生する受信料債権は,当該契約の成立時以降の分であり,受信設備の設置の月以降の分ではない旨をいうものである。



放送受信規約には,前記のとおり,受信契約を締結した者は受信設備の設置の月から定められた受信料を支払わなければならない旨の条項(第1の2 (1)キ(イ))がある。前記のとおり,受信料は,受信設備設置者から広く公平に徴収されるべきものであるところ,同じ時期に受信設備を設置しながら,放送法64条1項に従い設置後速やかに受信契約を締結した者と,その締結を遅延した者との間で,支払うべき受信料の範囲に差異が生ずるのは公平とはいえないから,受信契約の成立によって受信設備の設置の月からの受信料債権が生ずるものとする上記条項は,受信設備設置者間の公平を図る上で必要かつ合理的であり,放送法の目的に沿うものといえる。
したがって,上記条項を含む受信契約の申込みに対する承諾の意思表示を命ずる判決の確定により同契約が成立した場合,同契約に基づき,受信設備の設置の月以降の分の受信料債権が発生するというべきである。所論の点に関する原審の判断は是認することができる。論旨は採用することができない。

第4 平成26年(受)第1440号上告代理人高池勝彦ほかの上告受理申立て理由第2の1について



受信料が月額又は6箇月若しくは12箇月前払額で定められ,その支払方法が2箇月ごとの各期に当該期分を一括して支払う方法又は6箇月分若しくは12箇月分を一括して前払する方法によるものとされている受信契約に基づく受信料債権の消滅時効期間は,民法169条により5年と解すべきであるところ(最高裁平成25年(受)第2024号同26年9月5日第二小法廷判決・裁判集民事247号159頁参照),論旨は,受信契約の成立によって,前記第3のとおり,受信設備設置の月以降の分の受信料債権が発生する場合,当該受信料債権の消滅時効は,受信契約上の本来の各履行期から進行し,本訴請求に係る受信料債権のうち一部については時効消滅している旨をいうものである。



消滅時効は,権利を行使することができる時から進行する(民法166条1項)ところ,受信料債権は受信契約に基づき発生するものであるから,受信契約が成立する前においては,原告は,受信料債権を行使することができないといえる。この点,原告は,受信契約を締結していない受信設備設置者に対し,受信契約を締結するよう求めるとともに,これにより成立する受信契約に基づく受信料を請求することができることからすると,受信設備を設置しながら受信料を支払っていない者のうち,受信契約を締結している者については受信料債権が時効消滅する余地があり,受信契約を締結していない者についてはその余地がないということになるの
は,不均衡であるようにも見える。しかし,通常は,受信設備設置者が原告に対し受信設備を設置した旨を通知しない限り,原告が受信設備設置者の存在を速やかに把握することは困難であると考えられ,他方,受信設備設置者は放送法64条1項により受信契約を締結する義務を負うのであるから,受信契約を締結していない者について,これを締結した者と異なり,受信料債権が時効消滅する余地がないのもやむを得ないというべきである。
したがって,受信契約に基づき発生する受信設備の設置の月以降の分の受信料債権(受信契約成立後に履行期が到来するものを除く。)の消滅時効は,受信契約成立時から進行するものと解するのが相当である。
所論の点に関する原審の判断は是認することができる。論旨は採用することができない。

第5 結論

以上によれば,原告の請求のうち予備的請求2を認容すべきものとした原審の判断は,是認することができるから,本件各上告を棄却することとする。

よって,裁判官木内道祥の反対意見があるほか,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。なお,裁判官岡部喜代子,同鬼丸かおるの各補足意見,裁判官小池裕,同菅野博之の補足意見がある。


裁判官岡部喜代子の補足意見は,次のとおりである。

被告は,放送法64条1項は訓示規定であると主張し,また,これを訓示規定と解さなければ憲法に違反すると主張するので,その点について補足する。
多数意見の見解は,放送法64条1項の規定によって原告に私法上の権利である受信契約承諾請求権が発生すると解するものといえる。放送法は,主に原告その他の放送主体の組織及び業務について規定しており,公法であると性格付けられるものである。しかし,公法であっても私権の発生要件について規定することもあり得るところであり,放送法内において受信契約の締結を強制する具体的な方法についての規定がないことが,強制力のないことを理由付けるものではない。放送法の規定中に受信契約締結義務が定められたのは,同法の立法に至る経過において,原告の財政基盤確保の方法が変遷したことによるものである。その規定を読めば,①受信設備を設置したこと,②原告による受信契約申込みの意思表示がなされたことという二つの要件を充足することによって,原告が当該受信設備を設置した者に対して受信契約承諾請求権を取得することになると理解できる。
原告がその取得した受信契約承諾請求権を行使しても相手方が承諾しないときには,民法414条2項ただし書の規定によって意思表示を求める訴訟を提起することができる。そして,判決の確定によって承諾の意思表示をしたものとみなされたときに受信契約が成立する。放送受信規約第4条第1項は,受信契約は受信設備設置の日に成立するものとする旨を規定しているところ,その趣旨は,受信設備の設置の時からの受信料を支払う義務を負うという内容の契約が,意思表示の合致の日に成立する旨を述べていると解すべきである。また,放送法64条1項が,受信契約承諾請求権の発生要件として「受信設備を設置した者」と規定していて「受信している者」と規定していないことからすれば,受信設備を設置して受信することができる地位にあることによって受信料を支払う義務を負うことになるものといえる。
このように,放送法64条1項は,原告の放送を受信しない者ないし受信したくない者に対しても受信契約の締結及び受信料の支払を強制するものと解されるところ,被告は,そのような放送法64条1項は憲法に違反すると主張する。憲法表現の自由の派生原理として情報摂取の自由を認めている(最高裁昭和63年(オ)第436号平成元年3月8日大法廷判決・民集43巻2号89頁参照)。情報摂取の自由には,情報を摂取しない自由(情報を摂取することを強制されない自由)を含むものと解することができる。被告は,このような情報摂取の自由について明確に主張するものではなく,多数意見もこれに触れるものではないが,放送法64条1項は,原告の放送の視聴を強制しているわけではないとはいえ,受信することができる地位にあることをもって経済的負担を及ぼすことになる点で,上記のような情報摂取の自由に対する制約と見る余地もある。しかし,多数意見が判示するように,受信料制度は,国民の知る権利を実質的に充足し健全な民主主義の発達に寄与することを究極的な目的として形作られ,その目的のために,特定の個人,団体又は国家機関等から財政面での支配や影響が及ばないように必要かつ合理的な制度として認められたものであり,国民の知る権利の保障にとって重要な制度である。一方,受信設備を設置していれば,緊急時などの必要な時には原告の放送を視聴することのできる地位にはあるのであって,受信料の公平負担の趣旨からも,受信設備を設置した者に受信契約の締結を求めることは合理的といい得る。原告の独立した財政基盤を確保する重要性からすれば,上記のような経済的負担は合理的なものであって,放送法64条1項は,情報摂取の自由との関係で見ても,憲法に違反するとはいえない。

裁判官鬼丸かおるの補足意見は,次のとおりである。

私は,多数意見と同意見であるが,以下の点を補足したい。
放送法64条1項は,「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は,協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」と規定しているが,その契約の内容は,原告の策定する放送受信規約により定められている。受信契約の締結が強制されるべきであることは多数意見のとおりであるところ,このことが契約締結の自由という私法の大原則の例外であり,また,締結義務者に受信料の支払という経済的負担をもたらすものであることを勘案すると,本来は,受信契約の内容を含めて法定されるのが望ましいものであろう。
現に,放送受信規約の中には,受信契約の締結を強制するについて疑義を生じさせかねないものも含まれている。すなわち,放送受信規約第2条第1項は,「放送受信契約は,世帯ごとに行うものとする。」と定めて,原則として世帯を単位として契約を締結することとしているが,これは,放送法64条1項の規定から直ちに導かれるとはいい難い。さらに,放送受信規約は,受信契約を世帯ごととしつつも,受信契約を締結する義務が世帯のうちいずれの者にあるかについて規定を置いていない。任意に受信契約が締結される場合は別であるが,受信契約の締結が強制される場合には,締結義務を負う者を明文で特定していないことには問題があろう。家族のあり方や居住態様が多様化している今日,世帯が受信契約の単位であるとの規定は,直ちに1戸の家屋に所在する誰かを締結義務者であると確定することにならない場合もあると思われる。受信契約の締結を求められる側からみても,その義務を負う者が法令上一義的に特定できなければ,締結義務を負っていることの自覚も困難であろう。

裁判官小池裕,同菅野博之の補足意見は,次のとおりである。

私たちは,多数意見に賛同するものであるが,放送法64条1項の意義に関し,木内裁判官が反対意見で触れられている点について,補足的に意見を述べておきたい。
多数意見が,民事執行法174条1項本文により承諾の意思表示を命ずる判決の確定時に受信契約が成立するとしつつ,受信設備の設置の月からの受信料を支払う義務が生ずるものとしていることについて,問題がある旨の指摘がされているが,この点については,岡部裁判官の補足意見で述べられているとおり,上記判決の確定により「受信設備を設置した月からの受信料を支払う義務を負うという内容の契約」が,上記判決の確定の時(意思表示の合致の時)に成立するのであって,受信設備の設置という過去の時点における承諾を命じたり,承諾の効力発生時期を遡及させたりするものではない。放送受信規約第4条第1項は,上記のような趣旨と解されるのであり,承諾の意思表示を命ずる判決の確定により受信契約を成立させることの障害になるものではない。
また,受信設備を廃止した場合の問題点も指摘されるが,過去に受信設備を設置したことにより,それ以降の期間について受信契約を締結しなければならない義務は既に発生しているのであるから,受信設備を廃止するまでの期間についての受信契約の締結を強制することができると解することは十分に可能であると考える。
さらに,不当利得返還請求や不法行為に基づく損害賠償請求を認めるとの考え方が示されているところ,このような構成は,受信契約の締結に応じない受信設備設置者からも受信料に相当する額を徴収することができるようにするためのものであると考えられる。しかし,不当利得構成については,受信設備を設置することから直ちにその設置者に受信料相当額の利得が生じるといえるのか疑問である上,受信契約の成立を前提とせずに原告にこれに対応する損失が生じているとするのは困難であろう。不法行為構成については,受信設備の設置行為をもって原告に対する加害行為と捉えるものといえ,公共放送の目的や性質にそぐわない法律構成ではなかろうか。また,上記のような構成が認められるものとすると,任意の受信契約の締結がなくても受信料相当額を収受することができることになり,放送法64条1項が受信契約の締結によって受信料が支払われるものとした趣旨に反するように思われる。反対意見には傾聴すべき点が存するが,放送法は,原告の財政的基盤は,原告が受信設備設置者の理解を得て受信契約を締結して受信料を支払ってもらうことにより確保されることを基本としているものと考えられるのであり,受信契約の締結なく受信料相当額の徴収を可能とする構成を採っていない多数意見の考え方が放送法の趣旨に沿うものと考える。

裁判官木内道祥の反対意見は,次のとおりである。

私は,放送法64条1項が定める契約締結義務については,多数意見と異なり,意思表示を命ずる判決を求めることのできる性質のものではないと解する。以下,その理由を述べる。

1 意思表示を命ずる判決をなしうる要件

(1) 意思表示の内容の特定

判決によって意思表示をすべきことを債務者に命ずるには,その意思表示の内容が特定されていることを要する。契約の承諾を命ずる判決が確定すると,承諾の意思表示がなされたものとみなされて契約が成立することになるが,1回の履行で終わらない継続的な契約においては,承諾を命じられた債務者は判決によってその契約関係に入っていくのであるから,承諾によって成立する契約の内容が特定していないまま,判決が債務者の意思表示の代行をなしうるものではない。

(2) 意思表示の効力発生時期

判決が命じた意思表示の効力発生時期が判決の確定時であることは,民事執行法174条が定めており,これと異なる効力発生時期を意思表示を命ずる判決に求めることはできない。

2 放送受信規約の定める受信契約の内容

放送法は受信契約の内容を定めておらず,原告の定める放送受信規約がその内容を定めている。そのことの当否は別として,放送受信規約の定める受信契約の内容は,次のようなものである。

(1) 受信契約の種別と受信料(第1条第1項,第5条)

受信契約には,3つの種別があり,1の受信契約につき,その種別ごとの受信料が定められている。

(2) 受信契約の単位(第2条)

受信設備が設置されるのが住居であれば,世帯が契約単位であり,1世帯で複数住居なら,住居ごとが単位となる。世帯とは,住居および生計をともにする者の集まり,または,独立して住居もしくは生計を維持する単身者である。事務所等の住居以外の場所に設置される受信設備については,設置場所が契約単位であり,設置場所の単位は,部屋,自動車などである。
同一世帯の1の住居に受信設備が何台あっても,契約は1,受信料も1であり,住居以外の場所では1の設置場所に受信設備が何台あっても,契約は1,受信料も1である。

(3) 受信契約書の提出義務(第3条)

受信設備を設置した者は,遅滞なく,①設置者の氏名及び住所,②設置の日,③受信契約の種別,④受信できる放送の種類及び受信設備の数などを記載した受信契約書を原告に提出しなければならない。

(4) 受信契約の成立(第4条第1項)

受信契約は受信設備の設置の日に成立するものとする。

(5) 受信契約の種別の変更(第4条第2項)

受信契約の種別の変更については,受信設備の設置による変更は設置の日に,受信設備の廃止による変更は,その旨を記載した受信契約書の提出の日に,原告の確認を条件として,変更される。

(6) 受信料支払義務の始期と終期(第5条第1項)

受信契約者は,受信設備の設置の月から解約となった月の前月まで,受信料を支払わなければならない。

(7) 受信契約の解約(第9条第1項,第2項)

受信設備を廃止すると,受信契約者は,その旨の届出をしなければならない。原告が廃止を確認できると,届出があった日に解約されたものとする。

3 放送受信規約の定めと意思表示を命ずる判決をなしうる要件の関係

(1) 放送受信規約による契約内容の特定

受信契約の承諾を命ずる判決には,承諾の対象となる契約の内容の特定が必要なところ,判決主文において明示するか否かを問わず,判決の時点における放送受信規約を内容とする受信契約の承諾を命ずることになる。そこで,放送受信規約の定めが,それ自体として,契約内容を特定するものとなっているのか否かが問題となる。

(2) 放送受信規約による契約内容

放送受信規約は,受信設備設置者が設置後遅滞なく前記2(3)の事項が記載された受信契約書を提出して受信契約が成立することを前提としている。そのようにして受信契約が締結される限り,受信契約が受信設備設置時に遡って成立すると合意することは可能であり,1世帯に複数の受信設備があり,受信設備の種類が異なっていても,提出された受信契約書の記載によって,契約主体,契約の種別を特定することは可能である。
他方,以下の①~③で示されるとおり,判決によって受信契約を成立させようとしても,契約成立時点を受信設備設置時に遡及させること,また,判決が承諾を命ずるのに必要とされる契約内容(契約主体,契約の種別等)の特定を行うことはできず,受信設備を廃止した受信設備設置者に適切な対応をすることも不可能である。

① 契約の成立時点と受信料支払義務の始点

意思表示を命ずる判決によって意思表示が効力を生ずるのは,民事執行法174条1項により,その判決の確定時と定められている。承諾を命ずる判決は過去の時点における承諾を命ずることはできないのであり,承諾が効力を生じ契約が成立するのは判決の確定時である。したがって,放送受信規約第4条第1項にいう受信設備設置の時点での受信契約の成立はありえない。
受信料債権は定期給付債権である(最高裁平成25年(受)第2024号同26年9月5日第二小法廷判決・裁判集民事247号159頁)が,定期給付債権としての受信料債権を生ぜしめる定期金債権としての受信料債権は,受信契約によって生じ,その発生時点は判決の確定時である。受信契約が成立していなければ定期金債権としての受信料債権は存在せず,支分権としての受信料債権も生じない。したがって,放送受信規約第5条にいう受信設備の設置の月からの受信料支払義務の負担はありえない。

② 契約の主体と受信契約の種別の変更

同一の世帯に夫婦と子がいる場合,放送受信規約第2条は,住居が1である限り,受信設備が複数設置されても受信契約は1とするが,夫婦と子のそれぞれが受信設備を設置しあるいは廃止すると,判決が承諾を命ずるべき者が誰なのかは,不明である。それぞれが設置した受信設備の種類が異なる場合,判決が承諾を命ずる契約の種別が何なのかも,不明である。

③ 受信設備を廃止した受信設備設置者との関係

承諾を命ずる判決は,過去の時点における承諾を命ずることはできないのであるから,現時点で契約締結義務を負っていない者に対して承諾を命ずることはできない。受信契約を締結している受信設備設置者でも,受信設備を廃止してその届出をすれば,届出時点で受信契約は解約となり契約が終了する(放送受信規約第9条)ことと対比すると,既に受信設備を廃止した受信設備設置者が廃止の後の受信料支払義務を負うことはありえない。仮に,既に受信設備を廃止した受信設備設置者に対して判決が承諾を命ずるとすれば,受信設備の設置の時点からその廃止の時点までという過去の一定の期間に存在するべきであった受信契約の承諾を命ずることになる。これは,過去の事実を判決が創作するに等しく,到底,判決がなしうることではない。
原告が受信設備設置者に対して承諾を求める訴訟を提起しても,口頭弁論終結の前に受信設備の廃止がなされると判決によって承諾を命ずることはできず,訴訟は受信設備の廃止によって無意味となるおそれがある。

4 財源としての受信料の必要性と放送法64条の関係

放送法の制定当時においても民事訴訟法736条が現行の民事執行法174条と同様の意思表示を命ずる判決を定めていたのであるから,放送法の制定にあたって,同法に定める受信契約の締結義務を,意思表示を命ずる判決によって受信契約が成立するものとし,それによって受信料を確保するものとする動機付けは存したかもしれないが,そのことと,実際に制定された放送法の定めが,受信契約の締結を判決により強制しうるものとされているか否かは,別問題である。

受信契約の内容は放送受信規約によって定められ,その規約による受信契約の条項は電波監理審議会の諮問を経た総務大臣の認可を経ているのであるから,放送受信規約は放送法64条1項の趣旨を具体化したものとなっていると解されるが,その規約の内容が,判決によって承諾を命ずることができるものにはなっておらず,かえって,任意の契約締結を前提とするものとなっていることは,前項で述べたとおりであり,放送法64条1項は判決により受信契約の承諾を命じうる義務の定め方をしていないのである。

5 判決によって成立する受信契約が発生させる受信料債権の範囲

多数意見は,受信設備の設置の月以降の分の受信料債権が発生する理由を,受信契約の締結を速やかに行った者と遅延した者の間の公平性に求めるが,これは,受信契約が任意に締結される限り受信料支払義務の始点を受信設備設置の月からとすることの合理性の理由にはなるものの,放送法の定めが判決が承諾を命じうる要件を備えたものとなっていることの理由になるものではない。
契約の成立時を遡及させることができない以上,判決が契約前の時期の受信料の支払義務を生じさせるとすれば,それは,承諾の意思表示を命ずるのではなく義務負担を命ずることになる。これは,放送法が契約締結の義務を定めたものではあるが受信料支払義務を定めたものではないことに矛盾するものである。

6 受信料債権の消滅時効の起算点

多数意見は,判決により成立した受信契約による受信料債権の消滅時効の起算点を判決確定による受信契約成立時とし,任意の受信契約の締結に応じず,判決により承諾を命じられた者は受信料債権が時効消滅する余地がないものであってもやむを得ないとする。
受信設備設置者は,多数意見のいうように,受信契約の締結義務を負いながらそれを履行していない者であるが,不法行為による損害賠償義務であっても行為時から20年の経過により,債権者の知不知にかかわらず消滅し,不当利得による返還義務であっても発生から10年の経過により,債権者の知不知にかかわらず消滅することと比較すると,およそ消滅時効により消滅することのない債務を負担するべき理由はない。

7 放送法の契約締結義務の私法的意味

放送法64条1項の定める受信契約の締結義務が判決により強制できないものであることは,なんら法的効力を有しないということではない。
受信契約により生ずる受信料が原告の運営を支える財源であり,これが,原告について定める放送法の趣旨に由来することから契約締結義務が定められているのであるから,受信設備を設置する者に受信契約の締結義務が課せられていることは,「受信契約を締結せずに受信設備を設置し原告の放送を受信しうる状態が生じない」ことを原告の利益として法が認めているのであり,この原告の利益は「法律上保護される利益」(民法709条)ということができる。受信契約の締結なく受信設備を設置することは,この利益を侵害することになり,それに故意過失があれば,不法行為が成立し,それによって原告に生ずる損害については,受信設備設置
者に損害賠償責任が認められると解される。
同様に「受信設備を設置し原告の放送を受信しうる状態となること」は,受信設備設置者にとって,原告の役務による利益であり,受信契約という法律上の原因を欠くものである。それによって原告に及ぼされる損失については,受信設備設置者の不当利得返還義務が認められると解される。

(裁判長裁判官 寺田逸郎 裁判官 岡部喜代子 裁判官 小貫芳信 裁判官 鬼丸かおる 裁判官 木内道祥 裁判官 山本庸幸 裁判官 山崎敏充 裁判官 池上政幸 裁判官 大谷直人 裁判官 小池 裕 裁判官 木澤克之 裁判官 菅野博之 裁判官 山口 厚 裁判官 戸倉三郎 裁判官 林 景一)

 

 

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平和教育とは何ぞや。中国人と瓜二つ、アメリカは遠い。

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平和教育というモノが、学校現場で、一時、パンデミック、大量伝染病のように流行った。
平和教育は、「非武装中立」「憲法9条を守れ」「アメリカ軍出て行け」というお題目を唱える。目的は日本の共産化であり、コミンテルンの作戦に従ったのである。
教育関係者は、単細胞で無教養な人が多かった。ナイーブで素朴でお人好しが多かった。東大教員には、特に多かった。
日本の子供を、言葉だけの夢遊病者にして、現実を調査し分析し検討し対処させないようにして、日本のさらなる弱体化を図った。平和教育は、日本人の知性を奪う方策である。

地政学からは、日本は、やがて中華人民共和国に併呑される。これは仕方がない。長い目で見ると、名実ともに、日本が中国の一部になってしまうことは、いくら鈍感な国会議員どもにも、先刻承知、常識ですらある。
中国人になるよりも、アメリカの州として残る方がいいのだが、日本国土は中国から近く、アメリカから遠いし、肌の色も中国人と見分けがつかない。

アメリカは中国と仲良しである。日本はアメリカの財布である限り、アメリカの部下であるが、財布の中身がなくなったら、中国へプレゼントされる。
それを恐れて、日本政府はアメリカべったりの姿勢を崩さない。日本政府とは、日本人の政財界の人々のことで、アメリカの犬である限り、生命財産の保証はあるが、北京政府はアメリカほど甘くはない。中国が乗り込んできたとき、最初に根絶やしにされるのは彼らである。
中国人にとって、漢族こそがエリートで、ヤマトンチューは東夷である。駆逐されるべき対象である。チベットを見よ。
こんなことは、NHK朝日毎日等々日本のマスコミ人には常識であるが、報道をしない。都合の悪いことには、そもそも触れない、起こらない、あり得ないことになっているのが、彼らの建前である。

日本の教育が、物事を根本から考えさせようとせずに、上っ面の豆知識の蓄積を大事にしたがるのは、こういう理由からである。そのためにあるのが、東大を頂点として受験ごっこに明け暮れさせる、現代の入試制度、教育体制である。
もちろん、受験ごっこにも意味がある。大ありである。受験訓練は、よき労働者を作る。アメリカ中国ロシア他の外国人のための、よく働く奴隷を育てる。

以上を極端だと思うなら、思うがいい。

日本が、幾分は奴隷であっても、ともかくも、日本であり続けることを希望するなら、核武装が必要であることも、日本以外では常識である。北朝鮮が力んで突っ張っていることができるのも、核ミサイルがあるからで、幼児でもピストルのトリガーは引ける。殺傷力は大人が撃ったのと変わらない。
核を持ってこその国家であり、均衡である。勢力均衡こそが「平和」の鍵であること、昔も今も変わらない。

以上に納得できなければ、歴史を読んだらどうか。
せっかちな人には、とりあえず、次の二冊である。
トゥキディデス『戦史』
ケネス・ウォルツ『国際政治の理論』

 

 

 

 

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