前回、ネットを利用して陰謀論の類を売り付け、利を得る詐欺商売人たちについて、話した。
そもそも、真実だの事実だの正義だのを振りかざすのなら、無料が当然である。正しい知識を、隠して金をとって売りつけようなんて、子供でも、それがインチキと理解できる。
有料会員、有料記事、会員限定、カード払いのみ。書店にない本です、書店にはユダヤ筋の圧力で、置くことができません。本気で現状を憂いているあなただけに、金と引き換えに送ります云々。
いかほどお人好しだろうとも、ネット上の宣伝文句を鵜呑みにするなんて、底抜け間抜けに驚くのである。というより、がっかりである。
情報が事実であるなら、無料が当然である。事実に値段はつけられない。自然に広がって、常識となるだろう。インチキで偽物だから、先に金をとって、知らんぷりをするのである。
思えば、ネットは他人を騙す罠に満ち満ちている。ソーシャルメディアは、実体のない架空の交際手段である。偽情報を販売するには、はなはだ都合がよい。広告収入で成り立つ組織であるSNSとは、「売り付け業」の別名である。
さて、学校教育で、ネット詐欺師に騙されることなく、冷静な分析と批判とができる力を、子供に育てることができるだろうか。
難しい。限りなく難しい。
今回のコロナ騒動で、ネットはますます重要視されて、信用を高めた。怪しいと警戒していたものすら、逆に重用されるようになった。
子供には、IPadの類が配られた。教員と子供とが、同一教室で対面授業が可能な状態であっても、なぜか電子端末を使用して授業をする教員が増えた。当人は、それが自慢らしいが、肝心の授業は、ますます出鱈目になった。
授業中、携帯端末を盗み見したり、書き込んだりする生徒は少数だった。今では、教室全員が、大っぴらに同級生の悪口を動画で拡散できる。
自己宣伝や承認欲求の爆発で、各種フィルターで、実際の容姿容貌をマシに加工することが当然となった(Twitter、Facebook、LINE、TikTokの類に蔓延)。虚実混合の実態のない「実体」が、つまりは、当人である。
ネットは、虚にすぎないのに、実となって、嘘と合体して巨大かつ強力になった。教育が後押しをした。
ネット詐欺師たちは喜んでいる。人々を騙して収益を上げるために、ほとんど無限の手段が可能になった。これを「ビジネスモデル」という。ターゲティング広告という。
ノートやデスクトップPCで、すでにウンザリであったが、スマホに形を変えて、個人全員にPCを持たせて、一日中見させることに成功したから、さあ大変。
スマホは、広告宣伝の塊で、携帯端末からSNSと広告とを取り去ったら、後には音声電話しか残らないだろう。
何度でも言う。ネットを信用するな。ネット商売には1円たりとも金を払うな。ネットで信用できるかもしれない情報の入り口は、まず、無料であることである。有料と名がつけば、それはすべてインチキで、他人を騙す怪しい詐欺師による悪徳商売である。
このくらいの覚悟でちょうどいい。
続く。。。