ぱるるの教育批評

教育、受験、学校その他あれこれ

私立難関中学の入試近づく。受験ゲーム。都立「名門」高校、見る影もなし。進学実績は教員の熱意の証明。

f:id:paruru236:20170216205733j:plain

(前半は名門高校と教員のこと。後半に私立中学入試のこと)

都立高校には、名門と言われた高校があった。
なぜ名門校と呼ばれるのか。
進学先と、卒業生の業績らしきものとの、ためである。

例えば、都立では、日比谷、両国、国立、戸山他。各県には、県立市立の、公立名門高校がある。

さて、かつての名門も、あっという間に凋落する。逆に、低位の評価だった高校が、瞬時に大学進学で名を高めることもある。
名門が名門として、返り咲くこともある。

こういう差は、どこから来るかと言えば、すべて教職員の力による。教員の熱意の差である。もちろんそれに圧力をかける保護者や政治の存在もある。

実名は差し障るので、仮に公立AKB高校としようか。
歴史も古く、地域で第一の名門高校であったが、それがいつのころからか、並みか、並み以下の進学校になってしまった。または、新興の公立高校に、いとも簡単に実績で後れを取ったとしよう。

さあ、どうするか。
AKB高校の教員が、奮起するしかないのである。
実際に、教員が奮起したとする。
夜の10時11時にも自宅に帰らない。日付が変わって校門を出る教員もいる。授業への熱意、準備、各生徒への指導、その他に抜かりなく、集中する。
その結果どうなるか。

かつての名門の花を取り戻すのである。数年で、進学でトップになるのである。

この教訓は、つまりは学校は、教員次第であるということなのだ。
小中学校と違って、高校は、大学進学が、最大目的であるところが多い。目標が設定しやすく、親も子も、世間も、それを許す。
受験指導に明け暮れても、高校教育の本分であるかのように認識している人が多い。
こんな環境で、教員団が必死になれば、在校生徒に伝播しないわけがない。

教育は、教員がすべてである。どんな子供でもオッケーである。「優れ」た教員との出会いが、子供の学力の進歩を決定づける(ことがほとんどである)。

今が旬の高校はどこか。その高校の教員団が、どの程度、やる気があるのか、そして、実際にやりそうなのか、この点を見極めて、進学先の高校を決めることだ。

ちなみに、教員の転勤サイクルも、知っておいた方がいいだろう。昔のように、教員が教育事務所の転勤指示に逆らって、駄々をこねるようなことはできなくなっている。有無を言わさず、異動させられる。だから、公立高校の今後の実力の変化の流れを予想するのは、肝心の教員構成が変化することがあるので、簡単ではないのだが、そうはいっても、進学校には、それにふさわしい(多分)教員を配置するのが、人情である。
都立高校も、各県の公立高校も、現在の偏差値なり過去の進学実績を調べれば、おのずと今後数年の状況を予想することができるだろう。自分の子の在籍3年間だけでも、やる気のある教員団がいればいい、と考えることもできる。

 

追記。2022年1月。私立中学入試について。

世はコロナごっこが再燃して(再燃させて)、オミクロン株とかなんだか騒がしい。どうせ利のある所へ動くのが、マスコミと政治だから、コロナはまだまだ続くだろう。

そんなブームに関係なく、小学校6年生の子供らは、受験勉強に余念がないようである。中高一貫教育を強みとする私立中学の入試日の多くは、1月下旬から2月上旬である。子供の頭の動きは、ただいま絶好調でなければならない。

 

私立名門中学校の強みは、学級内の子供に同一性があることだ。勉強に邪魔が入らない。中高一貫故に、某有名大学に推薦その他の大人の事情で、簡単に入ることができることも大きい。学費が高いとはいえ、まあまあ、お得である。

なわけで、世の親は、麻布開成女子学院桜陰双葉その他の「名門私立中学」へ、我が子を入れたくてたまらない(人もいる)。

 

中学や高校は、公立なり国立なりに行かせて、大学入試で好きなところへ行けばいいとの意見もあるが、それでは不安らしい。親にその気がなくても、小学高学年の子が、急に私立中学を受験したい、などと言い出すこともある。親は、我が子を私立中へ入れて、あたふたと中高6年間を送らせるのである。これも人生あれも人生。

中学入試は、子供がゲーム感覚で受験するつもりなら、それで良しとしよう。大人の役目は、スマホゲーム並みに楽しむがいいと、子供に言って聞かせることくらいである。

あなたがどんなにバタついたところで、子供の実力は相応なのである。