ぱるるの教育批評

教育、受験、学校その他あれこれ

「英語」が楽しみな小学生。英語を話す人々の世界。中国の戦略。

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ただ今のご発言、中国についてのお話でしたが、教育関係者も多く参加されていることでしょうから、老婆心ながら一言させていただきます。

「中国の長い歴史」「中国人の大きな心」のような言い方で、なにやら相手方の中国政府が、あたかも寛容であるかのようにお考えのようでありますが、中国は、共産党一党独裁政権であって、他国に対する寛容などは微塵ももってないことを自覚しておかないとひどい目にあいます。
今までも今も、中国は自由で民主的な体制をとったことが一瞬もない国です。これからも、おそらく、そうでしょう。
中国の歴史を紐解けばすぐに分かることでして、中国・チャイナに、漠然としたイメージで対処していると、危険です。
中国は、外交のうまい国で、覇権的かつ中華的思想がある上に、世界中に散らばっている華僑の経済力も大変なものがあります。
国際政治の勢力均衡の原則から見て、いずれ世界は、アメリカと中国とで二分されると予測できます。どちらの陣営に組するほうが幸せかと言うと、これはもう明らかでしょう。

しかしながら、人はそれぞれでして、たとえば新聞、出版、テレビ局等のマスコミ関係者及び小中高大学等の教員の中には、現在の日本の政治体制よりは、中国の体制がよいと考えている人がいます。
彼らは、中国による日本支配が達成された暁には、大多数の日本国民が、中国政府支配下で奴隷を強いられても、自分達の生活や権力は、中国に対するこれまでの「貢献」によって、中国政府によって評価され、したがって贅沢な暮らしと権力とがご褒美として与えられる、と期待している人もいます。

彼等のナイーブな中国観を作ったのは、戦後の日教組の貢献が大きく、この点でも、中国の作戦は完全に成功しました。
現在も、頻繁に行われる、美術館、デパート等での中国関係の催しや、NHKお得意の中国「文明」についての、情緒たっぷりで憧憬にあふれる特集、これらは、中国政府の地道な戦略の一つです。日本人のお仲間は、新聞テレビ政財界、特に議員連中に多数いますから、彼らを手先に使って、やりたい放題です。もちろん、そのような行為を否定するつもりはありませんし、この程度の国家戦略すら持たない国は、ひょっとしたら日本だけかもしれませんので、あらためて自分たちのナイーブな呑気さと甘さとを、反省する契機としたいものです。

なお、付け加えるならば、中国政府は、みなさんの思想傾向をリサーチしています。誰がどのような意見を言ったかも、おそらく記録をとっていることでしょう。その程度の情報収集能力がない国だとは、文科省その他委員会の諸氏も、まさかお考えではないでしょう。個人名役職他の情報の機密性については、よろしくご配慮いただきたいものです。
個人の情報収集については、中国以上にアメリカが強いのは当然で、日本の通信網を完全に掌握しています。インターネットはアメリカの独壇場です。しかし、それすらも、中国は、北朝鮮ですらも「わるさ」をすることができます。
中国に、一方的に甘い顔を見せるのはどうかと思います。ほどほどに付き合うことが大切かと考えます。

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以上のような意見を、某会で聞いた。思い切る人がいるものである。

どの国とも仲良くやっていくのが理想だが、国家間は個人の付き合いではない。弱肉強食の世界である。そんなことは、歴史を少し読めばわかることで、ルールもへちまもない。狡猾で強力な者が生き残っている。嫌なものだが、それが現実であること、夜が来て朝が来て、また夜が来るがごとし。

軍事も情報も外交も、極端に弱い日本は、アメリカか中国かロシアの家来になるしかない。
この3者なら、ここはどうしても、日本の親分は、アメリカしかいないのである。
先の大戦に負けて以来、日本政府はずっとそう考えてきたし、今もこれからも、そうするだろう。それしかない。

英語が小学校の教科に堂々と胸をはって入ってきて、親も子供も教員も、もろ手を挙げて賛成している。日本人にとっての世界とは、英語を話す人々の世界であることを、誰もがうすうす気づいているからである。
アメリカの礼賛をする気はないが、高々3億人の国民国家が、世界を牛耳っているように、日本国民に思わせているのである。
それだけでも大したもので、セックス・スクリーン・スポーツの3S戦略の元祖である。おまけに軍事大国、資源大国で、抜群に優秀なエスタブリッシュメントが豊富だ。
日本の政策担当者が、日本がFive Eyesに入ることは不可能だが、しかし、日本をEnglish-speaking countryにしたいと考えたとしても、責めることはできない。