ぱるるの教育批評

教育、受験、学校その他あれこれ

高校生が雪崩で死亡したのは、自己責任なのか。教育委員会、学校の、過失致死罪の構成要件。

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栃木県の高校生が、「登山講習会」で、雪崩によって死亡した。
これはいったいどういうことだろうか。

講習会は県体育連盟が開いたものであるらしい。

高校生が講習会に参加し、そこで死亡したのであるから、業務上過失致死である。県教委の責任は免れない。
ビーコンも持たさず、十分な危険認識もなく、講習を実施した。

これ以上はくだくだしいから、書かないが、前に広島宮島のホテルで、島根県の小学生が修学旅行中、ホテルの風呂で溺死したことも、結局、責任はあいまいなままに終わって、忘れられそうである。

今回の「事件」も、すぐに忘れられるだろう。マスコミが連日騒ぐのは、「今」の話題で、利があるからである。他からの利の提供があれば、すぐに切り替える。話題を切り替えるために、旬の話題で無駄に大騒ぎするのである。それがマスコミ稼業のやりかたである。

さて、高校は義務教育ではないから、教員も学校も、教育事務所の連中も、日々の教育活動に油断がある。すぐに甘える。
体育系の連中は、特にその傾向が強い。悪天候なら、かえって、元気が出て、強行する。少々のことで中止するんじゃない、これが訓練だ、とかなんとかで、子供に、無理をさせる。

前にも書いた、マラソン大会がそうで、子供の体調や心臓麻痺の可能性なんか、考えない。
雪崩の危険性なんか、考えない。どんどん強行する。
「この雪では、雪崩の危険性があると思います。僕は棄権します」なんて、講習会の途中で、高校生が言えるわけがない。
学校関係者は全責任を負うべきである。


しかし、しかしである。子供は山登りが好きで、参加したのではないだろうか。
登山は危険な趣味である。登山は、絶命の危険と隣り合わせである。子供ながらに、それは知っていたのではないか。知っておくべきではないのか。
雪崩による死亡事故は、教育委員会、学校、教員による、高校生への過失致死が構成される案件である。
しかしながら、登山には、常に、こういった危険性があることを、親子ともども、知っておくべきであるし、知っていたはずであろう。