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ぱるるの教育批評

教育、受験、学校その他あれこれ (サブ倉庫)

熱心な先生は困る。鼻歌交じりの授業でも、十分である。

高校教員

paru 2


教員は、端から見るほど楽な仕事ではない。
今どき、教職が楽だろうなんて誰も考えてはいないだろうが、念のために言っておく。

教員は、お人好しで、世界が狭く、単純で、のぼせやすく、熱心で、かつナイーブな人がほとんどである。
もちろん教員が、万人いれば、その特質は万別なので、単純には割り切れないのは、もちろんだが、傾向として。

さて、仕事への全体像が把握できずに、ごたごたと苦しんでいる教員が多い。
勤務時間を長引かせると、昼間のストレスが解消できずに、いずれはダウンすることが予想できるのに、かまわずに突っ走ってしまう。
その挙げ句、病休、退職、悪くすると病死、自殺等もある。
それもこれも、イマイチ、大人になりきれない場合(子ども相手の仕事だから当然かも知れないが)、または他人から言いつけられることをきちんと守るしかない真面目人間の場合、あるいは教職にロマンチックになりすぎて、自己愛の域まで達している場合、などなどあるが、いずれも、学校の仕事だけで、自分の時間をすべて使い切ってしまう。
目前の仕事にめいっぱいで対応し、それがあたかも、仕事熱心、教育熱心であるかのように、錯覚してしまう。

困ったことであるが、これを許すどころか、歓迎する世間も世間である。
ばたばたとあわただしい教員を、熱心な「よい先生」と、勘違いしてしまうので、本人もますます泥沼に入り込んで行く。

実は、肝心の子どもからすると、こんな教員が一番迷惑なのである。
教員の仕事は児童生徒学生に、学問の方法論を含めて手ほどきすることであって、教員自身が舞台で下手な踊りを踊ることではない。
教員の善意あるドタバタ悲劇を、目を背けることもできずに、無理矢理見せられる児童生徒の方こそ、うんざりなのである。

事情は、外科医の手術と比べると、良くわかるだろう。
熱心な藪医者よりは、卓越した技術経験を持つ執刀医のほうが、患者としては安心である。鼻歌交じりで執刀したかどうかは、あまり関係がない。
顔面蒼白で、メスを持つ手が震えている「人格者」の医者よりは、余裕のある「名医」に任せた方が、手術成功の確立は、よほど高いのである。